札幌で新築住宅を冬に着工する際は、メリットとデメリットがあります。ここではメリットとデメリットを詳しく紹介します。
冬は、夏と比べると湿度が低く空気が乾燥しています。これは札幌に限った話ではなく、四季がある日本で家を建てるときは意識するべきポイントです。
木造の家においては、構造体となる木材がなるべく乾燥しているほうが良く、強度が高いと考えられています。木材が乾燥不足のままで家を建てると、完成した後に水分が抜け、サイズに狂いが発生してしまうためです。
実際にJASでも、構造用製材として使用する場合も含水率は20%以下にしなくてはならない、という決まりもあります。
札幌で冬に新築住宅を着工すると、木材が乾燥しやすく強い構造体で家が建てられます。
札幌の冬には、雪が降っていることが多いです。雪の重さが上からかかることで、建材と建材はがっちりと接合しやすい点は、冬ならではのメリットです。
雪が降っていない夏に家を建てて、その後冬になって雪の重さがかかると、ズレが生じて建具に不具合が生じる…という問題は昔から発生していました。
近年はそういったことがないように随分と変わってきていますが、それでも雪の重さがかかる分、何らかの影響はあるはずです。
雪が降る季節に家を建てておけば、不具合も起こりづらいでしょう。
コンクリートの中の水分が凍って膨張する、コンクリートに穴が開く、コンクリートを破壊するなど、凍害といってもさまざまな現象が起こります。コンクリートを流す場所や枠組みはしっかりと除雪しておかないと、雪の部分が空洞になって仕上がってしまいます。
そのため、コンクリートの濃度を上げる、固まるまでは雪が入り込まないように養生をする、凍らないように温度管理をするなど、さまざまな対策が必要です。
雪が積もっていると作業がしにくいことも多く、工事とは別に除雪や排雪をしなくてはなりません。その際、あらかじめ契約している工事内容以外にかかる費用として、別途費用を請求される可能性があります。
また大工さんの手間賃も割増しになるケースもあるので、追加費用には注意してください。
札幌で家づくりをするときは、あえて雪が降る冬に家を建てたほうが良いのでは…と感じるかもしれませんが、実際には特に季節は関係ありません。住宅会社は、家を建てる地域の気候の変化も、きちんと把握しています。夏に行うときは夏に注意するべき点を、冬に行うときは冬に注意するべき点をそれぞれ知っています。
季節を考慮したうえで作業を行うため、札幌だから冬に建てなくてはいけない、夏に建てるのはよくない、というわけではありません。家づくりのペースには、さまざまな事情も絡むものです。季節を意識しすぎず、建てられるときに建てる、という考え方で問題ないでしょう。