二重窓は「二重サッシ」とも呼ばれ、北海道や東北地方で広く使用されている設備です。窓を1枚から2枚にすることで、外気の影響が抑えられます。ここでは、札幌エリアで二重窓を設置する際にチェックしておきたいメリット・デメリットなどを紹介します。
二重窓とは、一般家庭で使われているガラス窓を2列にわたって設置したものです。
奥行きのある窓枠にサッシが2つ取り付けられており、外側と内側の窓がそれぞれ開きます。引き違い窓のみが二重窓にできますが、高さや幅が自由に設定できるため、古民家タイプの家にも適用することができます。
複層ガラスタイプは厚みがあるため、二重窓にしなくても1枚のみで断熱効果を得ることができます。しかし窓を開けると直接風雨が吹き込んでしまうため、結露や風雪害の対策にはなりにくく、二重窓をあえて採用するケースもみられます。
二重窓は外窓で外気をシャットアウトし、内窓で断熱効果が得られる設備です。結露が発生しやすい浴室はもちろん、防カビ対策を施したい場所にも適用できますし、リビングや玄関と反対側の部屋を二重窓にすれば防犯対策に役立ちます。
窓の数が物理的に1枚多くなるため、音が外に漏れにくく遮音効果も期待できます。楽器の演奏やペットの鳴き声、小さいお子さんの生活音が気になる部屋にもおすすめです。
二重窓にした部屋は全体的に気密性が高くなるので、冷暖房器具の設置にも適しています。小さいお子さんや高齢のご家族など、体調に配慮したい方の居室にも採用したい設備です。
二重窓は引き違い窓にのみ適用できる設備のため、壁や窓枠に二重窓の分のスペースが必要になります。十分なスペースがなければ、そこには二重窓を取り付けることはできません。
窓が二重になっているため、毎日の開け閉めが手間になります。掃除についても内窓と外窓のそれぞれを拭き取らなければならず、お手入れにも倍の時間がかかります。
二重窓は結露防止に役立ちますが、室内側の窓にのみその効果が発揮され、外側の窓は結露する場合もあります。普段から結露には十分注意し、外側だけでもきれいに拭き取り掃除をするなどのメンテナンスが必要です。
二重窓の設置には、十分な場所の確保が必要になります。引き違い窓が付けられるだけのスペースがとれるか、住宅を建てる際に工務店やハウスメーカーとよく話し合って場所を決めましょう。
二重窓をつけた部屋は、断熱性が向上します。一方で、窓が厚くなるため採光性や採風性が二の次になってしまう可能性もあります。本当に二重窓が必要なポイントを絞り込み、快適に生活ができるかイメージをするようにしましょう。
寒冷地の窓サッシに使われる素材は樹脂が一般的です。錆びつきが発生しにくく耐久性も期待できますが、アルミサッシと比べると寿命が短いという難点もあります。窓枠とガラスのそれぞれについて、住環境に適した素材を選びましょう。