部屋数を増やしたい、防音性が高いプライベート空間が欲しい、という場合に、地下室付き住宅はおすすめです。ただし地下室には3つの種類があり、それぞれ特徴が異なるため注意しましょう。ここでは地下室の種類と、住宅に地下室を設けるメリット・デメリットについて解説していきます。
全地下とは、地下室がすべて地中に設置されているタイプです。保温・保湿が利き遮音性にもすぐれています。
半地下は、地下室の3分の1以上が地中に設置されているタイプです。傾斜地やひな壇、宅地のような階段状の土地にも向いています。
ドライエリアとは、地下室の周辺にドライエリア(空堀:からぼりとも呼ばれます)を設置したタイプです。地中に地下室すべてを埋めるのではなく、ドライエリアを設けることで光や風が採り込みやすくなります。
地下室は、密閉性が高いため外に音が漏れにくいメリットがあります。また、周囲の目を気にせず暮らせるといった利点も。5つのメリットをみていきましょう。
狭小住宅のように敷地や建築面積が限られる場合、部屋数の問題はとても深刻です。しかし、地下室を設置することで1部屋分を増やせるため、プライベートの空間や寝室など用途を自由に、自分だけのスペースができあがります。
基礎をしっかりと造る必要がありますが、頑丈な基礎によって耐震性が向上するため、揺れに強く地震発生時の一時避難場所にも使えるようになります。
地下室は地上からの目線が避けられるため、周囲の目を気にせず暮らせることもメリットといえるでしょう。
地下室のデメリットとしては、建築コストがかかる点が挙げられます。部屋数を増やすために、土を深く掘って基礎を立てなければならないため、人件費や材料費などがかさんでしまう点がデメリットになります。
ドライエリアのような空間を造る場合は、土間を敷くためのコストもかかります。他にも、窓をつけたり1階と連結する外階段を設けたりといった外構のコストも予算に含めなければなりません。
札幌のような寒冷地では、高気密・高断熱の住宅でも完全に寒さを防ぐことはできません。そのため、冬を暖かく過ごすためにはさらに気密性が高い地下室の設置がおすすめです。ドライエリアよりも半地下タイプや全地下タイプのほうが暖かく過ごせます。
北海道のように涼しい地域でも、夏場の湿気が高くなる場合があります。そのため、地下室は完全に空気が滞留しないように注意し、エアコンや換気扇などの換気設備は忘れずに設置しましょう。